自分が感銘を受けたあらゆるジャンルの作品を完全な主観で備忘録的に書きとめていきます。 ■このブログの続きとして、【2109年を生きるゲーム職人への手紙。】に移転しました。 ■ときどきネタバレを含むのでご注意のほどを。
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それに手を伸ばす宇宙服の青年の姿。
この「一本のネジ」が、この作品の作品性を如実に物語っているからです。 果てのない宇宙空間のなかに浮かんだただの一本のネジが、スペースシャトルの乗客を死に追いやるという事実。このものすごくミクロな存在の主張が、作中で描かれる地球(世界)と社会と人間の問題を考える際に、深い感慨と示唆を与えてくれるのです。
無から有を生み出した原作がありきだということは踏まえつつも、それをここまで見事に26話のアニメに「再構築」してみせたサンライズはさすがです。
その作品のテーマを体現する一つのキーワード(またはアイテム)が象徴的に描かれている作品が、とても好きです。 鋼の錬金術師でいうところの「等価交換の法則」がわかりやすい例ですし、DEATHNOTEの「デスノート」もシンプルにそれ単体が作品の中軸を成しています。 でも、プラネテスは大好きですが、DEATHNOTEはそうでもありません。
PR 蜷川さんの舞台の魅力をひとつ。 すべてではないですが、多くの公演に、ある仕掛けがしてあります。 それは『演劇を見ている自分(現実の自分)』と、『作品世界(夢の空間)』を融和させる仕掛けです。 一つ例を挙げると、「開演前に舞台裏を見せる」という演出がありました。 開演15分前くらいまで、舞台上にセットが用意されておらず、観客の目の前で、作品世界の舞台装置を組み上げていくところを見せるのです。 それと同時に、まだ衣装を着ていない役者たちが舞台上に上がってきて、談笑したり、準備体操してたりします。 そして、10分、5分、3分……と近づくにつれ、作品世界の舞台が組みあがり、衣装をまとい役者たちが「作品世界の人間」へと、様変わりしていき、そのまま流れるようにして物語が始まっていくのです。 これには、相反する二つの効果があるなと思います。 ●作品への没入感を高める ……「始まる瞬間」が曖昧で、徐々に見入っていく ●それと同時に、頭の隅っこに現実を意識させる ……舞台であること、役者が同じ人間であることなどを見せる 蜷川さんは、手法は違えど、ちらほらこういった仕掛けを用います。 結果として、楽しみながら、『作品(演劇)を観ている自分』を無意識的に感じながら観ることになります。 このさじ加減がまた素晴らしい。 不快にさせず、楽しませながら現実を意識させる。憎いです。 もちろん、『演劇という枠組み』を意識させるのは、作中のドラマを、『夢物語のなかの感動』で済まさず、『現実に生きている蜷川さんが、受け手のぼくらに対して直接メッセージを投げかけてきている』からだろうと思っています。 難しい話でなく、蜷川さんには、感動をきちんと現実の自分にフィードバックして欲しいといった想いがあるのだと思います。 作中の感動やメッセージを、現実のぼくらの胸にダイレクトにとどけるための装置。 蜷川さんの舞台の作り方は、そんな感じがします。
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