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自分が感銘を受けたあらゆるジャンルの作品を完全な主観で備忘録的に書きとめていきます。 ■このブログの続きとして、【2109年を生きるゲーム職人への手紙。】に移転しました。 ■ときどきネタバレを含むのでご注意のほどを。
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『忘却の旋律』もしびれた作品のひとつです。

時代(社会)設定とメロスの戦士の位置づけ。「忘却の旋律」と呼ばれる少女の幻影が示唆するもの。

溢れんばかりのメッセージ性にどきっとしました。


トータルで見ると特に後半は遊びの部分がめだって、最終話までの展開の中で、テーマをなでる程度で深く掘り下げずに終わった作品なのが、ぼくとしては残念です。

序盤にあそこまでエスカレートさせたのだから、より深くより厳然と描いてみてほしかった。テーマについて話し合い、企画とシナリオを深めていく時間が足りなかったのかなと想像しますが、基本設定が良かっただけに悔やまれます。
(深めきれなかったという印象がありますが、最終回はきちんと締めたと思います)


創り手にとって作品は、こどものようなものです。

生み出すことも大変な作業ですが、それと同じくらい(場合によってはそれ以上に)重要なのが、きちんと育てることです。

最終回まで育てきること。

ただ続けるのでなく。真摯に向き合い続けること。

もう少し違う言い方をしてみると、『産んだ作品』というナイフを使って、何をする(何を描く)かが、育てる(=最終話までをどう創るか)ということです。
初速だけ良かった作品というのは、「作品」という武器と機会を用意したのに、創り手がその先に踏み込めなかった(踏み込まなかった)ということだと思います。


ぼく自身いろいろ作品を創ってきた経験上、それがいかに困難か理解しているので、それを成せなかった作品をだめだとは思いません。
それもたいせつな作品です。

そういった苦労に向き合い、最後まで作品の面倒をみようとすることで、自分自身が磨かれ育てられます。
結果はその副産物のようなもので、重要ではありません。現場での失敗から人間は学んで大きくなっていく生き物だからです。

そういったことを胸に秘めて、しっかりと作品と向き合いたいと思っています。

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HN:
上野雅成
性別:
男性
職業:
ゲームデザイナー&シナリオライター
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