自分が感銘を受けたあらゆるジャンルの作品を完全な主観で備忘録的に書きとめていきます。 ■このブログの続きとして、【2109年を生きるゲーム職人への手紙。】に移転しました。 ■ときどきネタバレを含むのでご注意のほどを。
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今回は、映画との出逢いと鑑賞期間編。
時かけを見たぼくは、溢れんばかりの感動の雨に打たれ放心しました。 あれほど狂ったように突き動かされ映画館に日参したのだから、人生至上無類の感動だったのだと思います。
タイムリープという能力を得たことで、ヒロインが有頂天になり無自覚かつ無邪気に遊びまくった結果、どんどん事件が広がっていくシナリオは、面白くかつ今の社会の病理をうまく透写しています。 お調子者で直感型。ちょっと(だいぶ?)おまぬけなヒロイン・真琴が愛らしくて仕方ない。 時空間を転がるようにして弄ばれていた真琴が、自分の本心に気づき、最後には自分の意思で時間(未来)を選び取る姿。 事件のきっかけとなった一枚の絵の存在。その意味。 場面展開の軽妙さと心地よさ。 最近減ってきた、トゲのない素直でまっすぐな作風。 奥華子さんの透明感のある歌声。 ひたむきな気持ちに突き動かされ、ただただ疾走する真琴のすがた。
じぶんが失っていたもの。 真琴の晴れやかな姿を見ながら、いろいろなものに囚われてしまい、こころをくすぶらせていたじぶんを感じ、同時に触発され閉じていた感情の扉のカギが吹っ飛び、バンバンひらきました。 この映画をみつづけた期間は、感情の洪水にとつぜん襲われてぼく自身が戸惑っていたのだと思います。
それが、時かけのすごいところであり、ぼくが愛してやまないところです。 PR
陸さん、コメントありがとうございます。
確かに真琴がやったことが次々と裏目に出てしまうところは展開もテンポもとても良かったですね。ぐいぐい惹きこまれてしまいました。
作品を作中でどの程度「完結」させるのか、というのは、人それぞれの好みもあれば創り手の美学もあり、とても難しいものですよね。 ぼくは昔は「きちんと完結していること」がスッキリしてて好きでしたが、最近は「すべて語りきらないこと」の方が好きになってきました。ある程度「ゆるめ」と言いますか、解釈の幅が広くてあれこれ想像できる方が楽しいなと最近は思うようになってきました。 時かけの絵の意味って確かに明確には語られないから、結局なんだったんだろうってぼくも思いました。 はじめのうちはぜんぜんわからなくて、でも、何度か見ているうちに「ああ、これでいいんだ」と納得できるようになりました。 絵にまつわる点で好きなところが二つあって、一つは「未来から、ただ単に絵を見に来た」という理由がとても気に入ってます。「世界を救う為にやってきた」といった壮大な運命を背負っているのではなくて「とても些細な理由」で彼はやってきた……という味わいの部分。 それともう一つは、その絵が「未来にはもう存在しないもの」であり、「平和の願いとして描かれた絵」である点です。 つまり、すでに様々なものが失われてしまった未来から、たった一目でいいから(もう失われてしまった)平和(の願い=その象徴)に触れたいと少年が願いやってきた……というその素朴な理由づけが、とてもこの作品らしいと感じましたし、「Time waits for no one.」というメッセージに響く気がします。 そう考えると、ただただあの絵を見たかった(平和を願った)一人の少年、という設定にぼくはすごく共感できました。 なんだか長くなってしまいましたが、一つの解釈として読んでもらえればと思います。
無題
時をかける少女を見た者です。
確かに、ヒロインのお調子者度はすごく笑えたが、選んだ未来が自分の意思・意図とは違った方向へ向かうと酷い事になるのはフィクションだからとと分かっていても見るものを魅了してました。 万事完結型のドラマを望むものとしては結局、どうなったの?と、言いたい作品ではありますが、希望を残して終わる作品も良いものだとも思えました。 ただ一点、あの絵はなんだったのだろうか?の疑問は残り、しこりがある感じがしますが……。 |
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