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自分が感銘を受けたあらゆるジャンルの作品を完全な主観で備忘録的に書きとめていきます。 ■このブログの続きとして、【2109年を生きるゲーム職人への手紙。】に移転しました。 ■ときどきネタバレを含むのでご注意のほどを。
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『楽園なんて、きっとどこにもありはしない。

世界の果てには、何も無いんだ。

どこまで歩いても、同じ道が続いてるだけ。

それなのに……


なぜこんなにも衝動に駆られるんだ。

 


誰かの声がする。

楽園を、目指せ。』

 

真っ白な雪景色のなか、点々とつづいていく狼の足跡。

どこまでも、どこまでも。
白い雪のなか。
やがて横たわる一匹の白い狼の姿が映り、彼はゆっくりと瞳を閉じてゆく。

その情景のなか、ぽつり、ぽつりと語られる心情(狼の言葉)。

一話の冒頭(アバンタイトル)が、この作品を体現していて好きです。

この部分が作品通して語ろうとしている命題をストレートに訴えかけてくるからです。悲哀に満ちた孤独と絶望の中、ひたすらに希望を求めてやまない衝動。


地上に『楽園』はあるのか。


楽園を求めて走りつづけた狼たちの行く末は、どうなるのか?
何と出逢い、何をみつけ、どういう結末を迎えるのか。

ただただ物語の結末を観たいが為に最終話まで見続けたのは、「楽園を求める」ことが当時のぼくの命題でもあったからです。

そして、この作品は後半の展開にややつまづきを見せながらも、きちんとひとつの答えを明示し貫徹してくれた作品なので、とても好きです。

結末を知ると、この作品がとても王道を走る作品だったのだとわかるのですが、世界設定など、わかるようでわからない良い具合のファンタジーだなぁと思います。


心に『火』をつけてくれる作品が好きです。

楽園の置き場所や自分の衝動との付き合い方をまだ決めきれず、ずっと彷徨い、狼たちのように走りつづけていたぼくにとって、WOLF'S RAINは一つのヒントをくれた感慨深い一作となりました。

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